在中国日系企業の景況感最低 ジェトロが海外進出日系企業実態調査

日本貿易機構(ジェトロ)が8日に発表した 2020年度海外進出日系企業実態調査(中国編)によると、中国進出日系企業の景況感を示す2020年のDI値は▲23.4と、前年に続きマイナス、世界的に景気が後退した2009年(▲5.4)を下回り、経年比較可能な2009年以降で最も低い結果となった。DI値はDiffusion Indexの略で、営業利益が「改善」する企業の割合(%)から「悪化」する割合を差し引いた数値。
 省市別でも全ての省市でマイナスとなり、福建省(▲70.8)、浙江省(▲57.1)、広東省(▲30.8)などで特に低い結果となり、業種別では、製造業で▲26.3、非製造業で▲19.0と、全ての業種でマイナスだった。
 2020年の営業利益見込みが悪化する理由としては、前年同様「現地市場での売上減少」(68.7%、前年比2.5ポイント増)が最も多く、「輸出低迷による売上減少」(49.9%、同12.2ポイント増)、「人件費の上昇」(17.5%、同18.0ポイント減)が続いた。
 省市別では、「現地市場での売上げ減少」を選択した企業が湖北省、四川省、北京市、江蘇省で8割を超え、「輸出低迷による売上げ減少」を選択した企業は遼寧省で79.3%となった。
 今後1、2年の事業展開の方向性について、「拡大」と回答した企業は36.6%、前年に続き6.6ポイント下落した。
 中国進出日系企業の事業拡大意欲は、2015年の38.1%を下回り、経年比較可能な2009年以降最低となる一方、「現状維持」と回答した企業は55.6%、前年比5.0ポイント上昇するとともに、前年に続き5割を超えた。
 新型コロナウイルスの感染拡大後におけるビジネス正常化時期の見通しは、「すでに正常化している」が29.1%、「2020年内」が14.8%、「2021年前半」が23.3%となり、7割近くが2021年前半までの回復を見込み、世界でもいち早い中国経済の回復に期待が集まっているという。